その時の感想です。
偏った感想しか無いと思われますし、私なりの感想なので、そのへんをご理解の上、興味のある方だけ、続きをどうぞ。
一週間も経ってしまったので、正直忘れてることとか多そうです(苦笑)
で、とりあえず、大変面白かったです!!観る前は、いのうえさんの演出の『天保十二年のシェイクスピア』の雰囲気を予想してましたが、どっちかというと、『髑髏城の七人アカドクロ』に近いかなぁと思いました。あと『アテルイ』。ただ、今回はいつものようにだんだん、盛り上げていって見せ場があってって感じではなく、全体的に淡々と進む感じ。大きな見せ場は無かったように思いますが、見せ場がないにもかかわらず、飽きさせない演出、ストーリー展開だったと思います。
ゲキ×シネになりそうですし、見逃した方は是非観ていただきたい。本当に面白いと思う。
いつも新感線の芝居を見ると、主役だったり、脇だったり、とにかく男優さんの格好良さが目立つと思うのですが、今回はなんといっても勝山太夫の松雪泰子さんがすばらしかった。立ち姿、生き様、すべてがかっこ良く、美しかった。今回一番良かった役者さんだと感じました。太夫の時も太夫を抜けた時もころころ変わる表情に、勝山の誠一郎への思いが、全てが本当に良かった。松雪さんもっと舞台にでませんか?と思いました。
ということで、個人個人の役者の話は後にして、観て来た感想と言うか、覚え書きと言うか。
今回は盆を回しての舞台転換。ぐるぐると盆が回って草原だったのが華やかな吉原に。ここでタイトルが出てくるわけですが、ちょうちんに書かれた吉原御免状の文字。実際生で観るといい感じにかっこいい。曲とセットですごくいい!!
花魁道中のシーンですが、高尾太夫と勝山太夫の見得切りが凄く好き!でも、この日、高尾太夫の見得切りの時音声が乱れてしまった。新感線では珍しくない?マイクの調子が悪かったのか?ここだけでなく、全体的にマイクの調子が良くなったように思いました。腹面の下にマイクがついてるからだと思うのですが、声がこもって聞こえにくいと思うシーンもありましたし。
あざみ乃のシーンでは、皆弾けまくり、中谷さとみさんは間寛平の”かい〜の”のギャグを誠一郎=堤さんに(笑)ここのシーンに劇団員の女性陣を置いたあたりがすでに笑えますが。
屋根の上で、水野十郎左衛門の梶原善さんと誠一郎の語り合うシーンがよかった。原作でも好きなシーンです。しかし、全体的に梶原さん弾けてましたね。原作との水野のイメージとは違いましたが良かったです。
個人的に一幕と二幕それぞれ、最後が本当に良かったと思う。誠一郎の一言が胸にぐっと来ました。それぞれのラストが一番好きなシーンかもしれない。
夢の中のシーンで道々の輩達の踊りのシーン、というかそのあと、ブレイクダンス?をした村木仁さんのかつらがものの見事に飛びまして、羽二重が(笑)舞台上の役者も客席も大爆笑。かつらもって袖に引き、自分のせりふの時にかつらをちゃんと被って平然と出て来てまた、皆爆笑。堤さんの甚内も笑ってたね(笑)
殺陣はやっぱり堤さんの誠一郎と古田さんの柳生義仙の殺陣が全体的に凄かった。つーか速い!!盆が回ったりしつつ殺陣してたりして、凄いなぁと関心。ちょっと盆回りすぎじゃない?って思っちゃうくらい、殺陣に限らず全体的によく回ってましたね。 正直ちょっと酔いそうだったんですけど(苦笑)
しかし、最後の誠一郎と義仙の殺陣は良かった。勝山にとどめを差した、勝山の死に対する誠一郎の怒りや、切ない気持ちが伝わって、殺陣を観て泣きそうになったのは初めて。
原作のこのシーンが無くて残念とかありましが、全体としてはよくまとまってたと思います。ホント面白かった。ただ、個人的に宗冬から剣を教えてもらったり、虎乱の陣をみせてもらうことなく、誠一郎がやぶってしまったので、誠一郎が無駄に強く、柳生が弱く見えたのが残念。しかも全員死ぬし(苦笑)
あと、最後高尾太夫が「吐きなんし」と言う台詞はありましたが、誠一郎が泣くシーン欲しかった。多分そのシーンがあったら私泣いてるだろうと思いますよ(苦笑)
笑いがないとはいっていましたが、十分面白かったです。もちろん、笑いを取ってるところもありましたが、この路線でこれからいくのであれば、これからの新感線大変楽しみであります。
千秋楽と言うことでおせんべいが投げられ、なんとか通路にいたおしゃぶ殿からゲット(苦笑)ちょうど届かない位置だったんだもん。
そのあと、罰ゲームがあり、初めて罰ゲームの日にあたって嬉しかったです。保坂エマさんがマイレボルーションを舞台のセットの上で熱唱(笑)さっきまでの雰囲気はどこにいったって感じで、ライブみたいに盛り上がりましたよ。楽しかった〜。
そのあと、北島三郎の「祭」が流れ始めたら、堤さんが血相変えて袖に逃げ、それを梶原さんが追っかけました(爆笑)結局歌ってくれず残念でしたが(苦笑)、袖に引くギリギリでバックの曲に合わせてクチパクって感じで歌いながら引いていきました。
最後の最後まで大変楽しかったです。堤さんとじゅんさんのアンガールズ(?)も観れましたし(苦笑)
つーか、長っ!!まだ続きますよ(苦笑)
松雪さんは最初に語ったので、京野ことみさん。京野さんの高尾太夫。脚本のせいでしょうが、高尾太夫のインパクトが弱かったように思います。高尾太夫の母のような包み込む愛情がもう少し観たかったともいましたが、大変綺麗でした。
おひょいさん、幻斎だよ。原作とはちょっと雰囲気も違いましたが、よかった。確かに台詞咬むし、最後らへんで台詞が出てこず、変な間ができてヒヤヒヤしましたが、「優しいってのは悪なんだよ」の台詞を聴いたら、他のどんなリスクも関係ないよってくらい良かったです。
古田さんの義仙がよかったのは言うまでもないのですが、橋本じゅんさんの宗冬がすごいよかった。キャスティングを聴いた時正直どうだろうと思いましたが、ギャグの無いじゅんさん、凄く良かった。「時代が変わっていることにどうして気付かん」と義仙に対して言う、じゅんさんの気迫が凄かったです。
河野さんの耳助がすごくよくて、最近いい役貰うよね、とか、ザンスをいわない右近さんが良かったとか、インディさんのやれっぷりが相変わらずすばらしいだとか、聖子さんのおばばさまの背中の刺青が綺麗だし、幻斎くんというあたりがいいな、だとか、言いたいことはたくさんあるのですが、この辺にしときます。
だって、長すぎでしょ?いくら覚え書きとは言ってもさ。